銀行融資の審査は、単に決算書や数字だけで決まるものではありません!
たとえば、過去の業績が芳しくなくても、誠実な態度と綿密な改善計画を示した中小企業の社長が融資を勝ち取った例があります。
一方で、黒字経営にもかかわらず、説明不足や信頼性の欠如で融資を断られたケースもあります。
銀行担当者が注目しているのは、“数字の裏にある経営者の姿勢や人間性”です。
銀行担当者が本当に重視しているポイント
-
現金(預金)の流れ:損益よりもキャッシュフローの安定性を優先。
-
計画性の有無:突発的な追加融資要請はマイナス評価。
-
稟議での印象:担当者のコメントが最終判断に大きく影響。
-
説明力:業界の背景や将来性を、第三者にもわかるように説明できるか。
-
誠実さ:数字や説明に矛盾や不自然さがないか。
銀行が「貸したい」と思う中小企業社長の特徴
-
問題点を隠さず、改善策とともに率直に共有する
-
担当者と定期的に情報交換を行う
-
根拠付きの事業計画書を用意し、説明できる
-
資金繰り表を常に更新し、先の資金需要を予測しておく
銀行との信頼関係を築く行動
-
最新の財務資料を常備:前月の試算表や資金繰り表をすぐ提出できる体制。
-
定期報告と感謝:決算後は申告書と中期計画を持参し、直接説明する。
-
課題の早期共有:他行借入や業績悪化の兆しは事前に相談。
-
簡潔かつ論理的な説明:余計な言い訳や雑談は避け、事業や数値を明確に説明。
-
業界・競合情報の共有:差別化ポイントや優位性を具体的に提示。
銀行担当者が裏で考えていること
チェックリスト
-
経営者の信頼性:過去の発言・行動に一貫性があるか
-
財務の安定性:キャッシュフローや負債比率の健全性
-
返済能力:利益計画と実績が合致しているか
-
事業の将来性:業界の成長性や競合優位性
-
リスク管理:突発トラブルへの対応策の有無
-
他行との関係:過剰借入や返済遅延がないか
実例の質問と回答
担当者:「今年の売上予測の根拠は?」
社長:「過去3年の推移と契約済み案件を基に算出し、この資料にまとめました。」
実際の面談では、資料に裏付けされた具体的な回答が信頼を高めます。
まとめ
銀行担当者は、数字だけでなく経営者の姿勢や計画性、説明力を総合的に見ています。
事前準備を徹底し、事業の将来を自信を持って語れる経営者こそが、融資交渉で優位に立てるのです。